「鍼灸師の資格を活かしてスポーツ現場で働きたい」
──そう考える学生さんや若手鍼灸師は少なくありません。
ですが現実には、鍼灸師がスポーツトレーナーとして活動するには数々のハードルがあります。
この記事では、鍼灸師がスポーツトレーナーになるうえで
「なぜ難しいのか?」
を5つの理由に整理しながら解説します。

さらに、どうやってこの壁を乗り越えるかのヒントもお伝えします。
「スポーツ現場に行きたいけれど、どうやれば?」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
リハビリ・トレーニング指導の専門知識不足



「選手に鍼を打つだけでトレーナーは務まると思ったら大間違いだぞ!」
スポーツ現場で求められるのは、痛みを取る治療だけではありません。
試合復帰に向けたリハビリ指導、再発予防のためのトレーニングプログラム作成、日常的なコンディショニングまで含めた幅広い知識と実践力です。



その知識・技術って今持ってる?
鍼灸師養成課程では「リハビリやトレーニング理論」に関する学習は多くありません。
そのため現場に立つと「鍼はできても運動指導ができない」と評価されることもあります。
現場に出るためには、解剖学・運動学の知識を基盤にしたリハビリ理論、筋力強化やストレッチの方法論まで自ら補強することが欠かせません。
即戦力としての臨床経験不足



「“選手をすぐに支えられる人材か、が”採用の基準”なんだ!」
スポーツ現場はスピードが命。
選手がケガをすれば即座に対応し、最短で復帰させる判断が求められます。
しかし、鍼灸師として臨床経験が浅いと、診断補助能力やアセスメント力が十分でないことが多く、「即戦力」としては採用されにくいのが実情です。
新卒でいきなりスポーツトレーナーになるのはかなりハードルが高く、まずは治療院や整形外科で臨床経験を積むケースが多いです。
基礎的な臨床力がなければ、スポーツ現場で信頼を得るのは難しいのです。
ただ、本当のその就職先で、トレーナーとして実力をつけることができるのでしょうか?
トレーナーの就職情報は不明瞭。



「普通の求人サイトじゃ見つからない!」
一般的な求人媒体では、スポーツトレーナー募集はほとんど掲載されません。
そこで大切なのが、知識や技術を積むための、トレーナー知識技術が学べるトレーナー業務が就職先に存在するのか?
掲載されても条件が曖昧だったり、業務内容が「院内治療だけでトレーナー業務はおまけ」というケースもあります。
つまり、学生や若手鍼灸師が「スポーツトレーナーの求人」を探しても情報にたどり着けないことが多いのです。
ここで重要になるのが、スポーツ業界の経験者がいたり、トレーナー帯同が積極的に行われている企業への就職です。
ただ、求人情報だけで、これを把握するのが難しいです。そのため、たくさんの企業を見学したり、説明会に参加したり、資料を読み込む必要があるんです。



ただこれが結構難しく、時間もかかるんだよね。
そこで、鍼灸に特化した就職エージェントなどを
現場のリアルな情報を持つエージェントを利用することで、隠れた求人や内部事情を知ることができ、就職活動を大きく有利に進められます。
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3. 採用枠の少なさ



「華やかに見えるけど、実際は狭き門だぞ!」
スポーツチームのトレーナー求人は数が限られています。
特にプロチームや大学の専属トレーナーは倍率が非常に高く、理学療法士やAT、柔道整復師など多職種との競争になります。
そのため、「鍼灸師の資格だけで入れる場所」はごくわずか。
多くの人は地域の部活動やクラブチーム、治療院と連携した活動からスタートすることになります。
採用枠が少ない以上、「自分を選んでもらう理由」を作る必要があります。専門スキルや経験、人脈を積み上げておくことが大切です。
トレーナーになるまでに人脈が非常に大事。



「トレーナーの世界は“紹介”で決まることが多いんだ!」
スポーツ現場の仕事は、公開される求人よりも「紹介」で決まることが多い業界です。
監督や指導者、医師、先輩トレーナーとのつながりがあるかどうかでチャンスは大きく変わります。
しかし、学生や若手鍼灸師は人脈が限られており、「どうやって現場につながればいいのか分からない」という壁にぶつかりやすいです。



そもそもトレーナー経験のある知人って周りにいる?
この壁を越えるには、セミナーや勉強会への参加、スポーツ現場で活動している先輩へのアプローチなど、小さなつながりを積み重ねていくことが重要です。
壁を越えるには「情報とつながり」がカギ。



鍼灸師がスポーツトレーナーになるのが難しい理由を5つに整理しました。
- リハビリ・トレーニング知識の不足
- 即戦力としての臨床経験不足
- 採用枠の少なさ
- 人脈不足
- 就職情報の少なさ
これらの壁を一人で乗り越えるのは容易ではありません。
だからこそ「現場を知る人から情報を得ること」「就職エージェントを活用して非公開求人や内部事情を把握すること」がカギになります。
スポーツトレーナーを目指す鍼灸師は、まずは確かな臨床力を身につけ、専門知識を補いながら、人脈や情報を少しずつ広げていくことが成功への近道です。
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