「72歳の男性。主訴は頻尿。難聴がある。トイレは我慢できるが、夜間に少量の尿失禁があり、前立腺肥大症と診断された。以前から腰が冷えてだるい。舌は淡、脈は弱を認める。」病態として最も適切なのはどれか。
正解!
不正解 答え 1
1→溢流性尿失禁とは、前立腺肥大症により、尿道が狭くなることで十分な排尿ができず、少しずつ尿が漏れ出る疾患のことである。 主訴である、「頻尿」「難聴がある」「夜間に少量の尿失禁があり、前立腺肥大症と診断された」「腰が冷えてだるい」ということから、溢流性尿失禁 が考えられる。
2→切迫性尿失禁とは、突然尿意を感じ、トイレまで我慢しきれずに尿が漏れてしまう疾患であるため、今回の主訴とは直接関係がない。
3→反射性尿失禁とは、脊髄損傷により脳の排尿中枢による抑制路が遮断し、尿意が消失した患者に見られるため、今回の主訴とは直接関係がない。
4→腹圧性尿失禁とは、骨盤底筋群が緩み、膀胱の出口が開きやすくなることで起こる。くしゃみや咳をした時などに尿が漏れやすくなるため、今回の主訴とは直接関係がない。