第23回鍼灸師国家試験 問題135

1→「大杼から上方に引いた線が僧帽筋上部線維の前縁を超えたところの陥凹部」付近には、肩甲挙筋や後斜角筋などが存在する。肩甲挙筋は第1～第4頚椎横突起の後結節から起こり、肩甲骨の上角に終わること。「頚部の右側屈」により左肩甲挙筋が伸展され、「左頚部外側から肩甲上角にかけて伸張痛」が出現していると考えられる。

2→頭半棘筋の緊張によって、頭が締め付けられるような痛みが毎日にように続く緊張性頭痛が起こると言われている。首の筋肉が硬くなり、頭痛の神経といわれている大後頭神経を筋肉が締め上げて引き起こされる。長時間の同じ姿勢や、首に強い圧力がかかったりすることが主な原因である。

3→斜角筋の障害では、肩こりや首の痛みから始まり、徐々に首を動かせる範囲が減少したり、指先や手のしびれ、だるさ、冷えが出現し、悪化すると、指先や手の感覚異常、力が入りにくいなどの症状も出現する。

4→小菱形筋は、菱形筋のうち、第6・第7頸椎の棘突起を起始とし、外下方に斜走して肩甲骨内側縁上部に付着する。 肩甲骨を上内方へと引く作用があり、肩こりなどの原因筋。