1→ケンプテストは腰椎部での椎間孔圧迫試験である。膝伸展位で体幹回旋させながら検査側へ側屈させ、検者は患者の両肩部で回旋方向に力を加える。坐骨神経支配領域に疼痛が誘発されれば陽性で、腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症などを疑う。
2→ジャクソンテストは頸椎での椎間孔圧迫試験である。頸部を検査側にわずかに側屈させて前屈・後屈方向にストレスを加え、上肢に放散痛がみられれば陽性で頚神経の神経根障害を疑う。
3→パトリックテストは股関節・仙腸関節の障害(変形性股関節症、大腿骨頭壊死、強直性脊椎炎など)の検査である。背臥位で股屈曲・外転・外旋位から更に股伸展を強制する。スカルパ三角部に疼痛誘発されれば陽性である。
4→アプレイテストは半月板損傷の検査である。腹臥位、膝90°屈曲位で足首と踵部を持って下腿の長軸方向に圧迫しながら、下腿に回旋ストレスを加える。疼痛誘発されれば陽性で、内側の痛みは内側半月板、外側の痛みは外側半月板の損傷を意味する。