第23回鍼灸師国家試験 問題137

1→L5神経根が刺激された場合には、下腿~足部前面にかけて症状が出ることが多く、足首をそらせる力が弱くなることがある。

2→右足の冷え、右側下腿の動脈拍動が減弱していることより、右側下腿への虚血が発生していると考えられる。

3→末梢神経障害では、主にすねから足の指先にかけて、びりびりとした痛みや、焼けるような痛みが出る。また、炎症では、患部の熱感が見られるが、本症例では、熱感の記述はない。

4→骨折や打撲などの外傷が原因で筋肉組織などの腫脹がおこり、その区画内圧が上昇すると、その中にある筋肉や血管、神経などが圧迫され，循環不全のため壊死や神経麻痺をおこすことがあり、コンパートメント症候群と呼ばれる。コンパートメント症候群の兆候である動脈拍動の減少ないし消失は見られるが、他の兆候である著明な腫れ、疼痛、、四肢の蒼白、知覚異常が見られない。