次の文について、問題158、問題158の問いに答えよ。「45歳の女性。両下腿に冷えを訴えて来院。愁訴を改善する目的で、両側の三陰交に半米粒大の透熱灸5壮の施術を行った。」目的とした治療的作用はどれか。
1→白血球、血小板などの増多をきたし、また各種免疫物質の増生をまねいて各種疾患の治療機転を促進したり、また防衛力を高める作用。
2→組織・器官に適量の鍼刺激を与えて、その機能を調整する作用。痛みやけいれんを抑える鎮静作用や、機能低下の疾患に対して興奮を与えて回復させる興奮作用などがある。
3→疼痛のように機能が興奮している疾患に対して鎮静させる作用。
4→誘導作用とは、鍼を身体の患部に刺し、直接刺激するか、または患部から遠いところに鍼を刺すと、血管に影響を及ぼされ、患部の血液量が調整される。直接患部に刺激する場合は、血液を他の健康部から誘導し、筋の萎縮・麻痺、五十肩、肩こりの時などに用いる。局所的に血液量の過剰な疾患に対し、患部から離れた部位に刺激する場合は、その部に血液を誘導し、患部の血液量を調整する健部誘導作用で、脳充血、腹腔内臓器のカタル性炎症などに用いる。本症例の場合は、両下腿に冷えを訴えていることから、血液循環の不良が考えられ、前者の誘導作用が目的である。