「71歳の男性。100mの歩行で左下腿後面に絞扼痛が出現、休息で軽快。仰臥位で両下肢を挙上させ30秒足趾を屈伸させると患側足底部が白くなる。SLRテスト陰性。」身体診察で患側下肢にみられる所見はどれか。
正解!
不正解 答え 4
1→ケンプ徴候は腰痛の診断において使用される試験で、腰部椎間板ヘルニアの診断に役立つことがある。しかし、問題の症状からは腰部関連の症状や坐骨神経に沿った神経痛などなく脊柱疾患や椎間関節性の症状がない事から適切ではない。
2→神経の損傷や圧迫による症状で、しびれや感覚の鈍麻が表れることがある。しかし、問題文には神経に関する症状についての記述は見られない。
3→SLRテストは陰性であり、神経圧迫に関する他の明確な症状は問題文に示されていない。
4→歩行時の絞扼痛や仰臥位での足底部の変色という症状が示されている。これらの症状は下肢の末梢循環障害を示唆しており、足背動脈の拍動減弱はこのような循環障害の典型的な所見である。